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米国とソ連が対立していた時代…
反共・反ソの妄想により、リッパー将軍が
突如ソ連への核攻撃を部下に命令。
大統領は、ソ連大使をペンタゴン地下の会議室(もちろん国家機密)に招き
ソ連側と連絡を取り、なんとか核攻撃を阻止しようとする。
しかもソ連側が極秘に、同国が攻撃を受けた場合、
報復に「皆殺し装置」を開発していたことが判明。
大統領の命令で、米国陸軍は空軍基地を攻撃しリッパー将軍から
命令停止のための暗号を聞き出そうとする。
米軍同士の戦闘の末、リッパーはいないが、
その部下のマンドレイク大佐が暗号を解明し、
爆撃機に作戦中止を連絡する。
ところが、キングらの爆撃機は無線が壊れており、
核爆弾は投下されてしまう。
かくしてナチスドイツ出身のストレンジラブ博士は、
優秀な男女を1:10の比率で地下に避難させることで
人類は絶滅しないと語り、周囲の高官たちも1:10と聞いて盛り上がる…
わずかな偶然・誤解・ミスが積もり積もって
人類が滅亡するという、冷戦時代らしい
なんともブラックなコメディです。
(1962年、キューブリック監督作品)
なお、原題は
Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb
(博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか)と、メチャメチャ長いww
キューブリックは、題名は直訳のみを許可していたので
それを逆手にとってDr. Strangeloveの部分を
"博士の異常な愛情"にしたそうです。
「フルメタル・ジャケット」でも、戸田奈津子氏がスラング表現を
穏やかな表現で訳したことに怒り、
急遽映画監督の原田眞人氏が代わりに訳したほど。
キューブリック作品は面白そうなので、
一気に見たいとは思っているのですが、
「フルメタル~」はあまりのブラックさに顔が引きつった…
「博士の~」もきつそうですね。
そういう映画は、精神が安定してるときじゃないと辛いものがあります。