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エレンは弟のアルが生まれたその日から、彼を憎む。
母が死んでから荒れた父に反発するかのように、
ろくでなしのジョンと同棲し、29歳にして3児の母、
看護婦として貧しい暮らしをしていた。
一方、アルはミュージシャンとして大成するが
家事一切を姉にまかせ、見返りは何も与えなかった。
やがて薬物に溺れたアルは、エレンの支えで心身を回復させるが、
4ヶ月のツアー公演のため、再び薬物を求め
彼女の勤務先の病院から注射器と薬物を調達させる。
長期ツアーから戻ったアルの周囲に、不気味なフューチャー夫妻が現れる。
エレンがアルの誕生日に彼の家を訪問すると、
アルはフューチャー夫妻に全財産の管理を任せた上で、
冷凍機で冬眠に入っていた。
エイズの治療法が確立される100年、200年後まで……
おなじみTim Vicaryによる、
伏線がピリリと効いた佳作。
エレンが可哀相でたまりません。
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