
15000語
時は2世紀、ローマ帝国は
グレートブリテン島(今のイギリス)を支配していたが
先住部族の激しい抵抗にあっていた。
若き軍人:マルクス・フラヴィウス・アクィラは、
第2軍団の大隊長としてブリトンに赴任するも、
足に大けがを負い、療養と退役を余儀なくされる。
彼は剣闘士エスカの命を救い、主従関係を超えた信頼で結ばれる。
また、隣家の少女コッティアとも交流を持つ。
ある日、マルクスは叔父の知人から
マルクスの父が指揮していた第9軍団の噂を耳にし、
その消息と鷲(軍旗のようなシンボル)を探すため
そして父の汚名を晴らすため、
エスカと二人、北方への旅へ出るが…
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久しぶりに、読みごたえのある歴史小説でした。
原作者のサトクリフの作品は、
アーサー王伝説とベーオウルフだけ読んだことがあります。
第9軍団は、叛乱平定に向かったまま
シンボルの鷲、そして4000人の兵士とともに行方を絶ちます。
"シンボル"というのは、軍旗に等しいもののようです。
日本では、残念なことに国旗をはじめ旗が軽視される傾向にありますが、
旗はその国・地域・組織…などのシンボルとして、極めて重要なものです。
20世紀になって、"第9軍団の鷲"が発見されましたが、
第9軍団の進軍した北部ではなく、南部で見つかったとのこと。
サトクリフ女史は、そこから着想を得たそうです。
そして、来年(2010年)公開予定で、
映画が制作されている模様です。(→
IMDb)

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